2015年11月5日木曜日

すぽたん晩秋の北海道旅 ⑤終 今日は冬!

北海道は晩秋から冬に突っ込んでしまった。
今日は、雨の中に白いものがだんだん増えている。
「う~~~寒いよう!」

「吹奏楽コンクール」
昨日今日(10月24・25日)と吹奏楽コンクールの「大学と職場一般の部」が札幌で開かれている。
そしてたまたま・・・というより
全国大会の常連の市民吹奏楽団におばたんの大学時代の友達が出ているので、
20年ぶりくらいで吹奏楽の全国大会を聴きに行くことになっっていた。






今日は職場一般の部を3階席から聴く。
「それにしてもこの雪・・・」
吹奏楽のコンクールは大変だ。
演奏以前に楽器の搬入搬出が・・・
特に大きな楽器、チューバや弦バス、パーカッション類
このつるつるすべる雪の中を搬出入するだけでも大変だけど
舞台の上でも大変。
前の団が片付けて退場するやいなや、楽器を運び込み並べる・・・
が、さすがに歴戦の勇者たちばかりなので至ってスムーズ

3階から見るとどの団もパーカッションの動きがすごいよ。
一人でいくつもの楽器を担当し、団によっては曲の途中で受け持ちが変わるし。
割と若い人が担当し、狭い山台の隙間を機敏に動いて、打つ・鳴らす・弾く!
パーカッション、かっこいい!

ハープや弦バスの数も多くて色彩が豊かな感じ。
友達の団の演奏もとっても素敵だった。
午前中7団体ほど聞いた中で、一番響きが柔らかくて何だか懐かしい音だった。
学生の時に練習場でよく聞いていた響きに通じるものがあって、
地域に伝えられる音色ってものがあるのかしら?などと思った。・・・とおばたんが言っていた。


「木田金次郎美術館へ」
ずっと聴いていたかったんだけど、午後からは岩内に行くことになっている。
高速道路の両脇がずんずん白くなっていく。まだ普通タイヤなのに~~
太陽が顔を出したり、あられをぶちまけたり・・・むちゃくちゃや~
岩内というのは積丹半島の下側の付け根あたりにある町。
そこの「木田金次郎美術館」に行くのだ。
雪はほとんど横から降ってくる。
え~ん!雷も鳴ってるよ!
北海道、夏とは別人になろうとしている!

高校の教科書に「生まれ出づる悩み」(有島武郎)の一節が収録されていたのをご記憶だろうか?

『ある秋の午後、札幌に滞在中の有島氏の所に一人の少年が絵を持ち込む。
一目見て少年の才能に打たれた有島は、激励して別れるが、彼のことを「どうなったろう」と気にしていた。10年の歳月が流れ、氏の元に小包が届く。魚臭い包みの中から汚れたスケッチ帳が出て来た。少年は家庭の事情で漁師をしながら絵画への思いを断ち切らず、故郷の岩内の風景を描きづつけていたのだった・・・』

話がどこへ行くかというと、その絵描きのモデルが木田金次郎氏なのである。
・・・ということはつい最近知ったばかりなのであるが、
その昔、おばたんは授業中にこの小説にはまり込んでしまって、教室から魚臭い油紙や暗い寒い漁港の世界へワープしちゃったそうだ。
岩内の港 絵になる風景だけど寒すぎる~


画家として暮らせるようになってからも、岩内の大火という惨事に巻き込まれ家も作品も失った。
美術館には木田金次郎のアトリエが再現されている。10畳のアトリエは子供の勉強部屋と兼用の空間だったそうだ。イーゼルの脇に木の蜜柑箱が積んであって、絞り切った絵の具のチューブがいっぱい入っている。パレットの上に残っているのは遺作のバラの絵の絵の具。
画伯は岩内をすごく愛してて、付近の山や海や岩の絵が多いんだけど、花の絵、魚の絵も素敵だったよ。
生活の中から生まれた絵っていう力強さと骨太さと情熱がある絵だとぼくは、思ったよ。
再現アトリエ

絶筆「バラ」1962年

「ひゅ~~xxxっっ!寒~!」
外は1℃になった。
隣接するのは泊村。




岩内港から泊村方向を望む 画面中央下よりに泊原発が見える
木田金次郎はその海岸にある「ヘロカラウスの岩」を描いた作品を残したが、
その岩自体は今はない。
原発を建設するときに破壊されたそうだ。

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