2020年12月31日木曜日

おばたん、すぽたん2020年後半の旅

 2020年、それは旅犬にとっては特に不自由な年であった。「帰省」は、2月1日以来できなかった。

そんなコロナ下でも転勤はある。6月には家族の転居で長野から秋田まで日本海を北上したよ。大好きな長野にお別れするのは悲しかったけど、新しく秋田とのご縁が結ばれたんだ。秋田、遠いけどね。「こまち」は1時間に1本くらいだし、隣り合うホームから「あさま」とか「はくたか」とかこれまで長野へ行くときに乗ってた列車がどんどん出ていくのを見ると乗ってしまいそうだったよ。こまちは空いていて車両にぼくらだけのこともあったよ。盛岡までは2時間、盛岡から秋田までは在来線の線路を走るので1時間半強かかるよ。奥羽山脈を越える線路は雪や水害に弱いみたい、時にはクマに衝突したとかで止まることもあった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最初の秋田行きでは、雄物川が氾濫したせいで盛岡で足止めされた。懐かしい開運橋から材木町のあたりをお散歩して、ホームスパンのマフラーを買ったね。久しぶりの盛岡冷麺もおいしかった。夕方やっと走った大曲行きの各停に乗って、なんとか大曲まで行っておじたんに迎えに来てもらったな。


盛岡市 開運橋

賢治先生もマスクしてる

秋田駅近くの久保田城址千秋公園。夏は堀の蓮の花が見事に咲いてたよ。
何代目かの城主の佐竹さん。現知事の御先祖らしい

やっぱり、秋田に来たら白神山地に行かなくっちゃ!白神山地は秋田と青森の間に広がっている。世界遺産になってる区域には入れないようにしてあるんだけど、柵とかがないところもあって、マタギ道があるんだって。そこは、急峻で危険で普通の人には行けないところらしい。
ボクたちが最初に行ったのは、秋田の内陸側。こちらはあんまり観光地化していない。ちょっと頼りないガイドさんと歩いたよ。
ブナの森 真ん中の太い樹は樹齢300年くらい

森のヌシ的な有名なブナの樹。樹齢4~500年だとか。
第2次世界大戦の時には、ブナで飛行機を作ろうという計画があって森から出征して行った樹もあったそうだ。伐り出し予定で幹に墨書きされたままになっている木もあったよ。75年分大きくなっている。
次の日には、有名な青池側の森へ。
こちらはJR五能線とバスで来られるので観光客が多い

田沢湖。辰子姫の頭の上に失礼なカラスが止まってたね。おばたんは、すごく昔妹おばたんと自転車で湖1周したんだよ。とっても透明度の高いきれいな湖だよね。

楽しみにしていた秋田駒ヶ岳。お天気アプリは快晴とか登山日和!とか言ってるのにずっと霧が巻いてた。人と喋らなくなってる時でもお山では、知らない人同士が「こんにちは!」って声を掛け合ったり、道の情報を伝え合っている。ちょっとほっこりしたよね。
秋田は山も海も湖も温泉も田んぼもある
遠くに鳥海山がみえる。そのうちご縁が結べるといいな。

秋田は、絵本を描いていた時にとってもお世話になった、故高橋宏幸先生の故郷。由利本荘市内にレリーフや壁画がある、と聞いて行ってみたよ。
トンネルわきの壁にチロヌップのきつねの親子が駆けている

学校の体育館の壁一面の絵
駒ヶ岳つながりで?木曽駒ヶ岳に。こちらは「今日だけ雨です!」と地元の人に言われてた。天を仰ぎ地に伏し拝み時々晴れてもらった!!



人ごみを避けて散歩を!ということで今年はお山によくでかけたなぁ。県内、飯能市を基点に登れる素敵なお山もたくさんあるの。詳しいお友達に案内してもらったよ。


向こうに武甲山がみえる


12月。日本海側はかつてない大雪。秋田市内の雪は片付けられていたが山はどうかなあ。「一本道で止まっちゃうと大変なことになるからなあ。」「ちょっとでも危険を感じたら即やめて引き返そうね」と約束してでかけた「秘湯後生掛温泉」幸いこの冬初めてという快晴の1日。雪にうもれた秘湯を堪能できたんだ。

雪だ!


谷間にもうもうと温泉の湯気!


八幡平に抱かれた秘湯群があるところなんだけど、やっぱりコロナの影響で廃業するところが出ているようす。早く穏やかな日々が戻ってきてほしいな。

さて、これがボクとおばたんの2020年最後の旅かな・・・と思っていたんだけど「年末年始は家族で自宅で!」いなきゃだめ?ってことで秋田から自宅まで車で帰ってくることになっちゃった。「運転は交替で」と言うおじたん。命知らずだな。スーパーペーパードライバーのおばたんに高速を走らすんですかい?って思ったけど、最近の車さんはえらいね。ほとんど自動運転と言ってもいいような性能で、何とか今年最後の長旅を終えられたよ。

来年は、ぼくたち、どんな旅ができるのかな。




2020年11月28日土曜日

おばたん、憧れのティーテーブル

 おばたんは、卓 というものが好きだ。

ということに今更ながら気がついた。今までの人生で一番たくさん買った家具は机、テープルの類だと振り返って思う。振り返って見える道が長くなって最近いろんな自分がわかってきた。

40年くらいは欲しいなと思いながら、置く場所がないと諦め、場所を作ってからは思うものがないということでずっと出会いを待っていたのが、.ティーテーブルというもの。

ひとかかえくらいの大きさで木製で脚が一本でお値段が10万以下。これが、ありそうで、ない。

それを遂に見つけて連れ帰ったのだ。これで木屑や絵具やの中でご飯を食べなくて済む❣️




ティーテーブル…この不要不急な優雅な響き💖おばたん、暫くは朝ごはんを真面目に作りそうだ。


2020年6月24日水曜日

猫額園でジャガイモの収穫!

おばたんは、最近せま~い庭の一画に野菜を作り始めた。

その苗は、スーパーで買ってきた三つ葉の根元をスポンジごと植えるとか
芽が出ちゃった玉ねぎやニンニクを土の中に突っ込むとか、
舗道に生えかかっていた赤紫蘇を抜いて来て植える、とか非常にいい加減なものである。
普通の花たちとごっちゃになってネギやタマネギがギガンチュームのふりをして、パクチーがレースフラワーに化けている。
おばたんは、いつか水仙をにらと間違えて食べて中毒を起こすのではないかと心配だ。

さて、そんな猫額園
ジャガイモも植えてあったのよ。
冷蔵庫の中で芽が出で、ちょっと皮が緑にもなってた。
実家のおばあちゃんが電話で言った
「3つくらいにポンポンと切って土の中に突っ込んどいたら増えるよ」
「そうお?」
「ときどき根元に土、かけてやりないよ」
「へいへい」
庭の中では肥沃とおもわれるところに植えたせいか、葉っぱはしげしげ、お花も咲いたよ。

梅雨に入り、ちょっと葉っぱが黄色くなってきたので抜いてみましたところ
思いがけない大収穫!
大小30あまりのおいもになりました。
二個だったのに!
うれしいね、おばたん!

2020年6月22日月曜日

すぽたん、長野にお別れ②日本海側を多府県移動

すぽたんのライバル、テンテン

怒涛の荷物積み出しが終わり、一息つく間もなくボクたちはおじたんの車で出発した。
このまえちらっと話した悪子ネコ、その名をテンテンと言う。
お転婆の転だか、ころがるの転だか、各地を転々・・・の転だか知らないが、毛皮も点々柄だ。
バッグの中へ入れられた途端に、にゃあにゃあと泣きわめき始めた。
出してやっても今度は、運転席へ行きたがって鳴くわ、跳ねるわで
とても疲れる道中となった。
テンテンがうるさいので海辺のSAで休憩 佐渡は見えなかった

行先は遠いらしく、途中で1泊。
海から川に沿って少し入った、関川村にあるペットと泊まれる温泉宿だって。
「おお~」
なんかとってもレトロ!
昭和感あふれる…
「連れて逃げてよ~♪」とか「寒さこらえて編んでます♪」なお部屋・・・
布のかかった鏡台があり、部屋付のお風呂場は(バスルームちゃうよ)床も浴槽も小さいタイルで覆われている。
トイレは洋式便座だったけど、膝が壁にぐいぐいあたるほど狭い~(泣)
でも、夏休みにおばあちゃんの実家へお泊りしたときのような、
懐かしい感じがある。


お魚は鯛づくし、お野菜はうちの畑の、でとても美味しかった



温泉のお湯も透明でとろ~りすべすべでとてもよかった。
めんどくさがりのおばたんが3回も入りに行っていたので、相当気に入ったんだと思う。
ご飯もとてもよかった。
「すぽたん、私は今までおかずにばっかり目が行っていたけれど、お米大事だわ。おかずを生かすも殺すもご飯よね。お魚もお酒もおいしい~!やっぱり、お魚には日本酒よね」
おばたん、いつのまにお酒を語るまでに成長したんだ!
関川村は新潟県。お米はもちろんコシヒカリ。お酒は〆張り鶴だ。
ここは、藁でつくった大きなヘビをみんなで担いで回るという
「大蛇祭り」で有名な所なんだけれど今年は、やっぱり中止らしい。

新潟観光ナビより

テンテンは、妙に大人しくしている。
借りてきた猫とはこういうのを言うのだろうか。
「かわいいかわいい!」とお宿の人たちにちやほやされて、
しっぽをピンと立てて気取っている。
さっきおふとんに粗相をしたくせにさ。

翌日、また北へ向かう。
が、突然ブレーキ!
「左折、笹川流れだって。寄ってみる?」
「いいね!」
宿で天ぷらに添えられていた塩、
「この塩は『笹川流れ』の塩です」と紹介されたが、
ボクたち全員、寡聞にして知らなかった。
「ご存じないですか?笹川流れは、このあたりの名所なんですよ」
宿の人は、残念そうだった。
グーグルさんによると、「笹川というのは集落の名で、海岸からその集落まで潮流があったことから付いた名称」と
よくわからないことが書いてあったが、
今は奇岩、巨岩の並ぶ海岸線の面白さを愛でる名勝地ということのようだ。
岩場で砂がないからか、水がとっても澄んでいる。
この海水で作った塩だったんだね。

海中にぽつんと残る岩の上で釣りをしている人がいっぱいいたよ。


石はまっ黒なのや、白地や緑やピンク地に粒粒がはまっているきれいなものだった。
テンテンは、初めてみる海にびっくりしていた。
でも、波がざんぶら来てもそうびびっているようではなく、旅猫の素質あり、とみた。

保護色?

そしてそして更に北上。
山形に入り、月山を後ろに、さらに鳥海山を横に見て、
風車のいっぱい立っている山をくぐって・・・
秋田市に着いた。
秋田駅構内 竿灯 今年は中止
おばたんの好きななまはげ。顔出しもやりたがっていたが・・・
ほーほー。
おじたんの今度のすみかは秋田ということのようだ。
秋田は城下町。
門前町長野市とは違う落ち着いた感じ。
盛岡に似ていると思ったよ。
引っ越し荷物を片付けながらテレビを聞いていると、イージスアショアのことを報道していた。
あ、そうか。秋田は当事者だったね。
知事は、佐竹さんというらしい。お殿様の末裔なのかしらん?
秋田の某TV局のマスコット 秋田犬らしい

「よし、おしまい。いつもながら私の仕事は完璧ざます!」
おばたんの終了宣言!
テンテンは、秋田暮らし。
おばたんとボクは、秋田新幹線に乗っておうちへ帰る。


後ろに向かって走り出した時にはびっくりしたが、大曲で進行方向が変わった。
秋田新幹線は、単線を走行する。
在来線特急のスピードだし、
停車駅でない駅で「行き違いのための停車」をする。
盛岡からははやぶさに繋がってすごい勢いで走り出した。
車窓から岩手山

これからは、この路線を使うことになる。
途中下車が楽しみ。
時間はかかるけれど、日本海側から行くのもありかなぁ。

首都圏からの他府県移動も解禁されたし。
楽しみだね、おばたん。





























2020年6月20日土曜日

すぽたん、長野にお別れ①


3年前に長野とご縁を結び、
あと2,3年はご縁を深められると思っていたすぽたんとおばたんに、
去る3月、突然の悲しいお知らせが入った。
そう、あの錦の御旗「転勤」のお知らせである。
6月にお引越しが決まった。

「え~!もっと長野行きたかったよ!
こうなったら6月までに行きまくってやる!」
と息巻くボクたちに覆いかぶさるように緊急事態宣言が!
しかもぼくらは、評判最悪の首都圏の住民さ。
軽井沢の別荘族の皆さんさえ疎まれている時に
「長野に別宅があるんです~」もならず、
不要不急の外出は控えろ、感染しているかも?じゃなくて
している、を標準装備としてステイホームしてろよという
強力な軛に囚われる身となった。

おばたんの実家にも寄りつけなかった。
感染が広まっていない地域は、外部からの訪問にとても厳しいのだ。
実家の近所で亡くなった人のお葬式に神奈川から娘さんが帰省したというので
近所の人はお悔みに行かなかったという・・・・・
おばあちゃんからは「しばらく来るでない」との御達しが来たよ。

もんもんとステイホームしているうちに、6月になり
さすがの緊急事態宣言も解けた。
まだ他府県への出歩きはお控えなすって言われていたが、引っ越しは不要不急じゃなかろうとおばたんとすぽたんは、6月6日、通行手形をもらった気分で長野へ出かけた。

よく散歩した裾花川の道 白いのは凝灰岩の崖でよく崩れるらしい

すっかり夏になってた

しなの鉄道

田んぼの向こうに青山・雪山

お別れにどこかへ行こうということになった。
長野の家から白馬へは1時間足らず。
でも、栂池はまだ雪に埋もれている。
大雪渓のあたりは入山規制中。
そんな中、八方尾根のあたりは大丈夫で
神戸、岐阜、品川といろんなところから車が来ていたけれど
きっといつもに比べたら人は少ないんだろう。
長野五輪のマークがついているリフト乗り場

水芭蕉の花がさいている

八方池のその先、唐松岳へは登山装備が必要とのことなので
ゴンドラとリフトを乗り継いで
黒菱から第3ケルンのちょっと先の 樹がなくなる辺りまでトレッキングしたよ。
山歩きは嫌いなおじたんだけど、八方は懐かしかったんじゃないかな。
おばたんたちが学生さんだったころ、
関西では「八方にすべりに行く」っていうのは、ステータスだったんだって。
うんうん。
雪渓と黒い岩肌の対比が怖いみたい・・・

お花畑 サクラソウに似た花はユキワリソウ

八方池 池の奥はまだ雪に覆われていてそのまま雪渓に続いていた

すぽたんとミヤマタネツケバナ

ミヤマアズマギク

ユキワリソウ

キジムシロ

お山にさようなら。
お蕎麦屋さんにさようなら。
(長野のお蕎麦は、ほんとに美味しかった!大盛だし。蕎麦湯もおいしいし。
まいたけの天ぷらもおいしいし)
お品書きの向こうに透明の仕切り板があるよ


その後は、おなじみの荷造りの修羅場に突入。
おばたんは、自分でも言ってるように引っ越しが特技だ。
おじたんは、送別会続きでほとんど使えない。
悪い子猫が一緒に引っ越すことになって
これがまた大変さに輪をかけてくれたよ。
ばいきんまんが子猫の毒牙と鋭い爪にかかってぶん回されているのを見て
ボクはずっとリュックにかくれていることにした。

ところでおじたんはいったいどこへ引っ越すのかしら?

猫額園の収穫

秋に蒔いた小松菜とさやえんどうとグリンピース、みんなそれぞれ頑張ってくれました。小松菜とグリンピースは撤去し、種を採りました。また来年も育ててみよう! さやえんどうは、まだ続々となっております^_^